―「あの時代」と「今」は何が違うのか―
「またバブルが来ているのでは?」
「不動産価格が上がりすぎていて怖い」
最近、こうした声を耳にすることが増えました。
ニュースで“価格高騰”という言葉が並ぶと、
どうしても思い出されるのが,
1990年代初頭のバブル崩壊です。
不動産に関わる仕事をしていると、
お客様から必ずと言っていいほど聞かれる質問があります。
「また昔みたいに暴落しますか?」
「いつ頃価格下がるかなぁ?」
今回は、バブル崩壊を振り返りながら、
「今の市場と何が違うのか」
「私たちはどう考えるべきか」を整理します。
1980年代後半、日本は空前の不動産バブルに突入しました。
•土地は持っているだけで値上がり
•銀行は積極的に融資
•「土地は絶対に下がらない」という神話
いわば、実力以上に価格だけが膨らんだ状態。
東京では
「山手線の内側の土地でアメリカが買える」
と言われるほど、
常識外れの高騰が起きていました。
しかし、その熱狂は長くは続きません。
1991年以降、金融引き締めによって状況は一変。
•融資が止まる
•買い手が消える
•価格が急落する
すると、不動産価格は下落の連鎖に入り、
ピーク時から半値以下になったエリアも珍しくありません。
ローンだけが残り、
資産価値が大きく減る。
この経験が、「不動産=怖い」というイメージを今も残しています。
ここが一番気になるポイントですよね。
結論から言うと、
当時とは構造がかなり違う市場です。
当時は
✔ 投機目的の売買が中心
✔ 借金してでも買えば儲かるという空気
✔ 融資が過剰
いわば「熱狂」が価格を押し上げていました。
一方、現在は
✔ 実需(自宅購入・住み替え)が中心
✔ 金融機関の審査は厳格
✔ 人口や需給に基づいた価格形成
より現実的な需要に支えられている市場です。
もちろん上がりすぎているエリアはありますが、
「根拠のない高騰」とは性質が違います。
それでも価格が下がることはある?
誤解してほしくないのは、
「絶対に下がらない」という話ではない、ということ。
不動産は常に、
•金利
•景気
•人口動態
•エリアの人気
こうした要因で上下します。
つまり、
“バブル的な暴落”ではなく、
“エリアごとの調整”が起きる時代になっています。
これからは「全国一斉に下がる」より、
「場所によって差が出る」市場です。
あの時代から学べる最大の教訓は、とてもシンプルです。
「値上がり前提で買わない」
これに尽きます。
•住み続けられる価格か
•無理のない返済額か
•生活が豊かになるか
投資でも実需でも、
“自分の基準”で判断することが、
一番のリスク対策です。
不動産は短期的な値動きより、
長く付き合う資産ですから。
バブル崩壊は確かに大きな出来事でした。
でも、必要以上に怖がる必要はありません。
•仕組みを知る
•市場を見る
•無理をしない
この3つを守れば、不動産は決して怖い買い物ではありません。
「今って買い時?売り時?」
そんな疑問があれば、地域ごとの相場や動向を踏まえて一緒に整理することもできます。
不安なときこそ、数字と事実で冷静に。
それが、後悔しない不動産選びの第一歩です。
久賀田 康太
寝屋川高校卒
関西大学法学部卒
住友不動産販売株式会社を経て、現職
(保有資格)
宅地建物取引士
マンション管理士
賃貸不動産経営管理士
管理業務主任者(未登録)
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